[食育-12] 高齢者への食育・健康意識の啓蒙が食育の輪を広げる(11)

これまでの考察結果をふまえ、以下のような提案をしたいと思います。 21世紀の超少子・高齢時代を活力ある社会にするためには、高齢者の食・健康への意識を高め、高齢者のさまざまな経験に基づいて獲得されてきた知恵を次の世代に伝承することが重要であると考えます。 高齢者に対して食育・啓蒙を行うことで、その高齢者たちが地域や家庭の食に関してどのような役割を果たすことになるのか、実際に介入試験を実施してみま した。まず初めに言葉の定義です。国の各種制度や統計では、高齢者とは65歳以上の人を指します。またマスコミではいまだに「高齢化社会」という言葉が頻 繁に使われていますが、国が定めた定義では、高齢者が全人口の7%以上の場合「高齢化社会」、14%以上の場合を「高齢社会」と呼んでいます。今年9月 19日に総務省が公表した65歳以上の高齢者の推計人口は2,556万人で、全人口に占める割合が20.0%に達しています。国民5人に1人が65歳以上 の高齢者ということで、すでに「超高齢社会」に突入してるといっていいでしょう。人口の2割を超える高齢者の活用は、社会のあらゆる分野において、大きな 課題となりつつあります。食育においても、高齢者に対して食育を実施し、健康意識の向上をはかることで、日本の食文化を次の世代に伝えていくことが重要で す。 高齢者に対する介入試験は、次のような考え方に基づいて行われました。現代の健康問題の多くは、免疫能の低下にその一因があるのではないか。実際に現代 人、特に高齢者の免疫能は著しく低下していることが分かっています。免疫能の低下を模式図的に表すと、肥満や加齢、ストレスによって酸化ストレスが増大 し、活性酸素による細胞障害が起こって免疫が老化し、免疫能が低下すると考えられます。 menekino-teikasiteru
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