鉄欠乏性貧血~ヘム合成とミネラルバランスの新知見~ 

鉄欠乏性貧血は発展途上国のみならず先進諸国においても非常にポピュラーな疾患で、すべての年代での発症が認められます。この原因として、発展途上国では栄養欠乏が、先進諸国では栄養バランスの悪い食事が、各々指摘されています。鉄欠乏状態が続くと,まず貯蔵鉄が減少し,次に血清鉄,最終的にヘモグロビン量が減少し,貧血の発症に至ります。貧血になると免疫機能が損なわれ、心身の様々な機能が低下します。
途上国においてはヨード、ビタミンA、鉄、亜鉛の4大微量栄養素欠乏症の中で、鉄欠乏性貧血症は、最も対策の遅れている健康問題の一つです。我々は血液学的検査と症状から12例の典型的な鉄欠乏性貧血患者を見出し、本症の病態生理として新たにヘム合成とミネラルバランスに関する知見を得ました。そこで、貧血の原因、症状、予防と治療を加えて報告します。(参考文献:Kondo M et al. Iron deficiency anemia, in PORPHYRINS 14(2) 99-104, 2005) PDF:鉄欠乏性貧血症
このエントリーを Google ブックマーク に追加
Pocket