レシチン

 ギリシャ語の卵黄に由来し、ホスファチジルコリンとも呼ばれるリン酸と脂質が結合した物質で、細胞膜などの生体膜や脳・神経組織の構成に欠かせないリン脂質の一つである。乳化作用(界面活性作用)があり、マヨネーズなどの乳化剤として有名であるが、コレステロールが血管壁に沈着するのを防ぎ、血栓を溶かして血液の流れを良くする。また肝臓への脂肪の蓄積を防ぎ、ビタミンAやEなどの脂溶性ビタミンの吸収を高める。したがって、脂肪肝、肝硬変、動脈硬化の予防効果がある。最近では認知症防止や肥満予防に効果があるといわれている。
 レシチンには動物性と植物性があり、コレステロールを乳化するのは植物性だけといわれており、卵黄、大豆、大豆加工品、ビーナッツ、酵母などに多く含まれている。(近藤雅雄)
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